主人公はあるがままの大自然!!
東京都から南に約1,000km、片道24時間の船旅を経てようやく着くのが小笠原諸島です。美しい白い砂浜が真っ先に目に入る小笠原諸島は、どこか南国のような雰囲気が感じられ、東京都のなかにいることを忘れさせてくれます。そんな小笠原諸島はおよそ30の島々からなる島しょ群です。そのどれもこれもが、一度も大陸と地つなぎになっていないため、海を渡ってきた多種多様な固有種が数多く生存しています。
自然の豊かさや、ここでしか出会えない動植物たちが織りなす世界が、小笠原諸島では待っています。
本ページ内画像提供:小笠原村観光局
大迫力のホエールウォッチング!
今やホエールウォッチングといえば小笠原諸島の代名詞。12月後半から4月後半にかけて帰ってくるザトウクジラと、近海で通年くらすマッコウクジラの2種類を見ることができます。
特に色々な動きを見せてくれるザトウクジラが人気です。尾びれで水面を力強く叩くテールスラップ。35トン14mの巨体が飛び上がり、体を反らせて背中から水面に落ちる圧巻のアクション、ブリーチング。その他色んな動きが起こるたびに非日常を感じることができます。
そんなザトウクジラは繁殖や子育てのために小笠原へ訪れます。運が良ければ子ども連れの親子に出会えることもあるとか。
イルカとの神秘的な交流 ~ドルフィンスイム~
小笠原ではたくさんの“奇跡”と出会えますが、野生のイルカと泳ぐという奇跡は多くの人に人気です。真っ青な海で耳をすまし、海の流れに身を任せイルカと泳ぐ、というまるで絵本のような体験をすることができます。
小笠原で出会えるイルカは2種類います。フレンドリーでおなかにある小さな斑点が特徴のミナミハンドウイルカと、くちばしが長くてジャンプが得意なハシナガイルカです。
イルカも人間と同じく色んな性格の子がいます。イルカの瞳をしっかりとみつめて、耳をすまして声を聞いて心が通じ合えば、きっと一生に残る思い出になるはずです。
小笠原のメインアイランド ~父島~
亜熱帯の動植物と、青い海が迎えてくれる、小笠原のメインアイランド父島。小笠原までの唯一の交通手段となる「おがさわら丸」が降り立つ二見港では、いつも多くの住民たちがあたたかく出迎えてくれます。
ここではそんな父島の見どころをいくつか紹介します。
見どころその1 美しいビーチの数々
父島にはいたるところにビーチがあり、そのどれもが個性的です。シュノーケリングや海水浴の他、サーフィンに適したビーチもあります。
中心地から一番近い大村海岸は海水浴にピッタリ。夕陽や星空鑑賞も楽しめます。
父島で一番うつくしいと言われるジョンビーチ。2時間ほどの本格トレッキングでしか行くことができませんが、ウルトラマリンの海と真っ白な砂のコントラストはここでしか見ることができません。
沈没船が眠る境浦。アクセスが良く、穏やかな海なのでバランスは抜群です。目玉の沈没船の周囲は魚のすみかになっているので、シュノーケリングをすると多くの熱帯魚に出会うことができます。
他にもたくさんビーチで島時間をお楽しみいただけます!
見どころその2 大神山展望台
父島のメインストリートである大村を見渡すことができるのが、大神山展望台です。
ふもとの大神山神社から階段や坂を登ること徒歩15分、少し険しい道を歩いた先にメイン展望台が待っています。眼下に広がるのは大村と玄関口である二見港、そして小笠原の美しい海と空が織りなす美しい景色です。
もちろん他にもたくさんの展望台がありますが、お手軽さは随一! 食後の運動と思って、少し歩いてみてはいかがでしょうか。
見どころその3 千尋岩(ハートロック)
海側から見るとハートの形に見えることから「ハートロック」と呼ばれる千尋岩。高さ200mにもなるこの岩壁は、円縁湾沖から見ることができます。それ以外にも人気なのが、このハートロックの頂上に登ることができるハイキングツアーです。片道3時間の道のりには、亜熱帯の森や絶景のビューポイント、第二次世界大戦の戦跡といった、様々な風景を楽しむことができます。
そして最後の道を登りきると、大海原を前に草花ひとつもない茶肌のステージが広がります。恐る恐る前に進むと、直角にも見える崖っぷちを見ることができます。
希少動物の宝庫 ~母島~
父島より船で約2時間、南へ約50kmほどのところに浮かぶ母島。父島よりも緑は深くなり、海の透明度は増し、自然の豊かさを一段と感じられる雰囲気があります。
母島では、父島と同じくシュノーケリングといった海のアクティビティの他、自然の豊かさを感じられる登山もおすすめ。特に乳房山は人気で、450mほどの標高ながら小笠原固有種の宝庫になっています。
巨大なガジュマルに囲まれた登山道を歩くと、古代へタイムスリップしたような気持ちになります。
1日100人限定の無人島! ~南島~
父島の南西1kmの沖合に浮かぶ南島は、日本でも有数の沈水カルスト地形の無人島で、国の天然記念物です。島には数百年前に絶滅したと思われる「ヒロベソカタマイマイ」の半化石や、島で繁殖するカツオドリ、オナガミズナギドリなどを見ることができます。
南島には、ここにしかない貴重な生き物や自然を守るため、1日の入山人数や、滞在時間といったたくさんの制限があります。ですが、それによって守られてきた景色はどこを切り取っても絶景そのもの。ついつい自慢したくなるような景色がそこかしこに広がっています。