火山が作ったダイナミックな自然を堪能できる島!
いまなお活動中の三原山
日本ジオパークに認定されている大島。ジオパークとは、「地球・大地(ジオ:Geo)」と「公園(パーク:Park)」とを組み合わせた言葉で、「大地の公園」を意味し、地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所をいいます。
ジオパーク詳細はジオパークのHPよりご確認ください。
ここではおさえておきたい三原山の名所をご紹介します!
三原山は、いまも活動中の標高758mの活火山で島のシンボル。約2万年前から現在まで、100年もしくは200年毎に合計100回前後の大噴火を繰り返したと言われています。島民に”御神火様”として崇められてきました。
一番最近の噴火は1986年(昭和61年)に起こりました。11月15日に山頂の竪坑状火孔から始まり、11月19日には内輪山の内側が溶岩で埋め尽くし、徐々に外輪山の方へ流れ出ていきました。6日後には大規模な噴火が発生し、最終的には元町の北西部付近まで溶岩が流れ出ました。
現在の姿は雄大で穏やかな表情をしていますが、噴火の脅威を感じる事ができる場所にもなっています。
写真提供:伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
外輪山展望台は、三原山頂口にある展望台。元町からはタクシーやバスで約30~40分程度で行くことが可能です。
この場所から三原山の雄大な姿と1986年に噴火した跡(山肌にある黒く延びた筋)をはっきりと見ることができます。
いざ三原山トレッキングスタート♪
写真提供:伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
トレッキングを開始してしばらくすると最初に見えるのが、1986年噴火溶岩流先端です。
ここは展望台から見えていた黒く延びた筋のところ。近くでみるとゴツゴツとしてまた縄のように模様が入っているその姿から、どのように流れたのか想像もできます。
写真提供:伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
その少し先に行くと大型のアグルチネートが見えてきます。
噴火時に火口から溶岩流に乗って流れてきた岩です。こんなにも大きな岩も流れてくるとは、自然の脅威を実感しますね。
写真提供:伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
お鉢めぐり
噴火口をぐるっと巡るように整備されているコース。途中、火口西展望所、火口南展望所へ行く歩道もあります。そこからは火口の大きさ、荒涼とした地を見ることができ、噴火の凄さを実感することができます。西展望所からは火口の約8割、南展望所からは火口のほぼ全てを眼下に望めます。
また所々で煙が上がっていますが、ほとんどが水(湯気)なので、安心してトレッキングをお楽しみ下さい。
写真提供:伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
火口1周コースの裏砂漠下山口から北に下っていくと、荒涼とした黒い台地が広がっています。ここが裏砂漠と呼ばれる場所だ。
噴火によって流れ出た溶岩が通った跡で、その大きさ、広さから噴火がどれだけの規模だったか思い知らされる場所でもあり、まるでここが地球ではなく異世界にいるような錯覚さえ起こします。
写真提供:伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
そこからさらに下っていくと、徐々に緑豊かになる長い一本道が続きます。
ここは再生の一本道。
噴火の後に草木が自生し始め、年月をかけて大地を豊かにしていきます。
下っていくとさらに木々が高くなり、トンネルを形成し、木洩れ日が差し込む格別のトレッキングロードでお出迎えしてくれます。
まさに”生命の強さ”や”地球の凄さ”を体感できます。
写真提供:伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
三原山だけじゃない!おすすめ観光スポット♪
島の南部にある波浮港は、その昔「波浮の池」と呼ばれる火口湖でした。
1800年に港にするための工事を開始し、その1年後、波浮港として開港しました。
ここは静かな湾のため良港となり航海の安全と島々と本土を結ぶ利便性を活かし、多くの船で大変賑わいました。
また、数々の文人や画家などの文化人も多く訪れ、様々な人々が行き交う活気溢れる場所となりました。時代の移り変わりとともに街は穏やかな場所になり、
現在、島の中でもノスタルジックな風情を醸し出しています。
波浮港の少し北にある筆島。
かつてのマグマの通り道になった岩の残骸で、高さ約30mほどの先端が穂先のようになっている岩だ。
写真提供:伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
島の北西側のサンセットビューパームライン沿いにある赤禿。
遊歩道の先に赤く燃えるような溶岩とその先の海とのコントラストが抜群のスポットです。
ここから見る夕日、また晴れた日には富士山も一緒に見える景色は格別の一言。
写真提供:伊豆大島ジオパーク推進委員会事務局
島の南西部、元町港から波浮港に向かう島一周道路沿い、砂の浜近くにある高さ約30m、長さ約600mもある地層大切断面(仙波地層切断面)。
約1万5000年前の火山活動にによってでき、この断層は海外の研究者達にも広く知られているほどだ。
またその美しい姿から地元民には”バームクーヘン”と呼ばれています。